そういえば

そういえば昨年の11月ごろ、テレビの取材を受けました。

九州・沖縄エリアのNHKの報道番組で放送されたもので、内容としては私が所属し、理事をしているNPO法人「博多笑い塾」の活動紹介でした。


正直、周りの人にも取材を受けることをあまり話してなかったですし、SNSなんかにも投稿してませんでした。


というのも、おそらく内容的に私の思ってることがそんなに伝わんないだろうなーという不安があったからです。

このNPO法人「博多笑い塾」では、笑いを通じた健康づくりをテーマに、多くのパフォーマーの方(私のようにプロの方もいますが、大部分はアマチュアの方)が所属し、福祉施設や子ども会、自主イベントなどでパフォーマンスを披露し、たくさんの方を笑わせ、楽しませる活動をしています。


また、ちょっと変わったところとして、観客だけでなく、パフォーマー本人がその活動を通じて笑い、楽しんで健康になろうという意図があります。


そういった団体ですので、パフォーマーの幅も非常に広いです。メンバーの中には80歳代のパフォーマーも現役バリバリで活躍しています。


今回の放送で一番残念だったことは、「福祉施設でボランティアで活動をしている」という点が非常に強調されていた点です。


なんというか・・・「まだ世の中的にはそんな認識なんだなー」と、ちょっと残念に思いました。


「施設で暮らしてる障がい者や高齢者には日常的な楽しみなんかないよ。でも、こうやってタダで楽しませてくれる人がたまにやってくるからよかったね。」


ちょっとキツい言い方になっちゃいましたが、なんだか暗にそう言われている・そう思われているような気がします。


それじゃダメだと思うんですね。楽しいことって、何者かに与えられるものじゃないんですよ。もっと貪欲に、主体的に自ら求めるものだと思うんですよ。


別にボランティアでのパフォーマンスを否定するわけではありません。私もプロになった今でも、ボランティア、もしくはそれに近い条件でパフォーマンスをすることがあります。私はそれを、「主体的に楽しみを求めるための最初の一歩への支援」と考えています。


まず、世の中にはこんな面白いこと、すごいことがあるんだということを体験してもらうこと。あくまでも支援のスタートとしてボランティアでパフォーマンスを行うのはアリかなと思います。


最初に得た刺激がよいものであれば、そこからいろいろなニーズが出てきます。「また観たい」「ふうせんが欲しい」「ダンスやジャグリング・マジックなど他のパフォーマンスも見てみたい」「自分もやってみたい」・・・


こういったニーズは福祉施設の中だけでは満たすことができません。福祉の専門家とは別の専門家、つまりは僕らの出番となるわけです。こうなればもう福祉施設にたまにやってくるボランティアという認識ではお互いいられなくなります。ビジネスパートナーになるわけです。


私はもともと社会福祉専攻の大学・専門学校を卒業した後障がい者福祉施設で長いこと仕事をして、実際にそういったニーズが生まれるまでを見てきました。とりあえず、これからの数年間をかけて、それらのニーズに応えた結果を形にできたらなーと思います。